自動車売買の納車方法③【クレームを出さないための納車時のチェック事項】

チェック事項

今回は,実際に購入者の前で納車をする際の時の注意点について指摘していきます。

納車手続の中で,一番注意すべきなのが実際に納車をするときです。

ここをしっかりと行っておくことで,後々クレームを防ぐことが出来ますし,トラブルとなったとしても法律上有効な反論が出来ることになります。

だれに納車するか

これは,当然のことながら,購入者本人に対して納車をします。

販売担当者が納車をする場合は,契約交渉時に購入者本人と会っていますから,納車時も大丈夫と思いますが,納車は契約交渉時と別の人間が行う場合は,免許証で必ず本人確認をしましょう。

前に私が販売店から聞いた案件に,本人に対して納車したはずなのに,数日後に本人から納車されていないとクレームを受けたというものがありました。これは,本人の知人がお金に困り,本人になりすまして納車を受けてし転売を試みようとしたのでした。この時は,販売店と購入者が協力して,知人の居場所を突き止めて車を返してもらうことが出来たので事なきを得ましたが,こんな嘘のような本当の話があるので,注意が必要です。

また,購入者の中には,日中は仕事で都合が悪いから家族や友人に任せると言う人もいます。自宅納車で家族が受け取る場合はそこまで心配する必要はないですが,購入者以外の人に対しての納車をする際は,受取人と購入者との関係や受取人の名前を事前に必ず確認しましょう。

納車の際のチェック事項

実際に納車する際は,まずは,車両の車体に傷が付いていないか,オプションは付いているか等をぬかりなく担当者と購入者で確認しましょう。

この確認で後からクレームが出やすいのが,納車が雨の日の場合か夜の場合です。

これらの場合は,購入者から数日後に納車時には暗くて分からなかった傷があったとクレームが出て,トラブルに発展しやすいです。このため,懐中電灯が角度を変えながら照らして,念入りに傷のチェックをして下さい。

また,中古車で修理をしているときも要注意です。この場合は,面倒がらずに修理箇所を一つずつ説明して,購入者の確認を必ず取りましょう。

これら,車体のチェックが終わったら最後に車検証の記載事項やリサイクル券を渡していることなど,書類関係を確認しましょう。

引取証

納車のチェックが終わったら,必ず引取証にサインをもらいましょう。
この引取証を作成している販売店は正直言って驚くほど少ないです。ただ,購入者からの後々のクレームの予防に重要なのが,引取証を作成することなので,この記事を読んでまだ引取証を作成していない販売店があったらすぐにでも作成してほしいです。

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